どうも、西祖です。
HQ-MiND始めていきます。
今日はビジネスにおける価格設定についての話をしたいと思います。
価格設定については、これまで何度か取り上げてきたトピックだと思うんですけど、ビジネスでめちゃくちゃ大事ですね。価格設定って。
どれだけ大事なのかって言うと、売り手側としては商品価格が1割とか2割上がっただけで、最終的に残る利益ってめちゃめちゃ変わってきたりするんですよね。
例えば、広告費10万円かけて15万円の売り上げがあったとしますよね。
利益5万円じゃないですか。
でも商品価格をもし1割とか2割上げていたとしたら、売り上げが12〜15万円とかになったりする。そういう世界なんですよ。
利益5万円と、利益12〜15万円って全然違うじゃないですか。
商品価格を1割とか2割上げただけで、それぐらいのインパクトがあるんですね。
だから、売り手にとっては価格設定ってめちゃくちゃ大事なんですよ。
対して買い手にとっての価格設定はどうかって言うと、もちろん買う方法としては安い方がいいに決まってるんですよね。高いよりは。
だけど、売り手ほどインパクトはないです。
例えば、1万円の商品と1万5000円の商品があって同じような商品だったとしても、1万5000円の商品を買ってしまって、後から同じような商品が1万円であるって気づいたら悔しいと思いますよ。
悔しいけど、その場の悔しさだけで終わる話なんですよね。
1週間も2週間も引っ張らないですよね。その悔しさを。
それぐらい買い手にとっては、価格って別にどうでもよかったりするんですよ。
売り手ほど重要な問題ではないんです。
だから、売り手と買い手との間で、価格って温度差がめちゃめちゃあるんですよね。
売り手としては、より価格に対して敏感になってないといけないってことですね。
買い手の感覚に寄り添いまくって価格設定をミスってしまうのは、絶対にやっちゃいけないことなんです。
これを大前提として、やりがちな間違いについてお話ししたいと思います。
どういう話をするかっていうと、先日ある起業家仲間と久しぶりにZOOMで喋ったんですね。
その起業家仲間というのが、以前僕が仲間とやっていたビジネススクールに参加してくれてた人だったりするんですけど、その人もメルマガを発行していて僕はそれを読んでたんですね。
非常に魅力的な商品をプロモーションしていたんです。
これはすごい魅力的な商品なので、できればうちでも扱いたいなんて思ったんですけど、「アフィリエイトさせてくれないかなぁ」って思うぐらいの魅力的な商品でした。
ただ価格がめちゃめちゃ安いんですよ。
僕はてっきり2倍か3倍ぐらいの価格で提供されるものだと思って。実際の売値よりもね。
フタを開けてみたら、僕が思っていた半分か1/3ぐらいの価格で売ってたわけです。
先行販売みたいな売り方をしていたので、よっぽど先行販売の人たちに先行者利益じゃないけど、得をしてもらうためにこれくらいの価格で出したのかな、、なんて思ってたんですけど、その後「ちょっとその商品僕にも売らせてくださいよ」って話をして「じゃあ、ZOOMしましょう」ってことで話ました。
話を聞いてみると、かなり得をしてもらうために、思い切った低価格設定をしたのかと言うと、そうでもないんですよね。
別に何となくそれくらいの価格帯で売ろうと思って売ったっていう。ただそれだけの話だったようなんですよ。
それを聞いて「これはすごくもったいないな」と。
おそらく、値付けを「市場の相場感」に合わせたんだと思います。
いくらとは言わないですけど、その市場のだいたいこれくらいのボリュームのセミナーの映像版で、特典がこれぐらいあって、この内容だったら大体これぐらいかなっていう感じで値付けしたんだと思うんです。
これが結構やってしまいがちなミスで、その気持ちも分かるんですよ。なぜなら比較されるからです。
例えば、僕が「女性とデートを成功させるための教材」を5万円で販売したとします。
お客さんとしては、世の中にデート教材なんていくらでもあるわけですよ。
なんならYou Tubeとかで無料で落ちてたりもするわけですね。
そういうものと照らし合わせて「5万円はちょっと高いんじゃないかな」って思う人もいると思うんです。
例えば、ある教材は2万円で売ってたよーとか、1万5000円だったよとか、3万円だったよーとか。なんでおたくの教材は5万円もするんですか、、と思う人もいるかもしれないけど、そう思う人は別に全然そう思ってもらっていいんです。
いくらでも比べてもらっていいんですよ。
なぜなら比べられたところで、うちが提供してる価値って唯一無二なんで、うちでしか手に入らない価値なんですよね。
それがわかる人だけ買ってもらえれば、うちは十分利益として上がる構造になってるんで、「他がこんな値段なのに、なんでそんなに高いんですか?」なんて言ってくる人もいないですけど、そう思われていたとしても買わなきゃいいだけの話だし、買ってもらわなくても大丈夫なんです。
それで成り立ってるんで。
つまり、どこに値付けするのかって言うと、市場の相場感に合わせるんじゃなくて、価値に対して値付けをするんですよ。
コストとか原価とか、そういうものに対して値付けするんでもないんです。
世の中にある商品って、別に買い手としては原価で計算してお金を払ってるわけじゃないですよね。
例えば、僕iPhoneに向かって今喋ってますけど、このiPhoneは確か18万円とかでしたよ。
iPhone13ProMaxだったので。最近iPhone高いですよね。
めちゃくちゃ高いんと思うんだけど、でも買っちゃうんですよ。
これ原価いくらかって言うと、そんなこと考えないですよ。
iPhoneの原価とかも知らないし、想像もできないですね。
だけど、18万円の価値が付いてるわけです。そして、僕はそれを買ってるわけですね。高いなと思いつつも、もうちょっと安ければいいなと思いつつ、結局買ってるんです。
なぜならiPhoneでしか手に入らない価値があるからです。
その価値を認めて、それだけのお金を払ってるわけですね。
「その価値はない」と思う人は買わないんですよ。Androidスマホを買うんですよ。
ただそれだけの話なんです。
だから、その人が感じる価値に対して値付けをする。あるいは自分が感じた価値がいくらだって思ったら、堂々と思った通りの値付けをするのが正解です。
市場の相場感とかに合わせてると利益出ないですね。ビジネスをやってるんだったら儲けてなんぼだと思うんです。
沢山利益を出して、たくさんお客様にも喜んでもらって、Win-Winになって、経済を回していくのがビジネスじゃないですか。
それ考えたらあんま儲かんないんですよね。
成長しまくりの業界ってそうそうないわけであって、多くの業界が横ばいと言うか、停滞と言うか現状維持してる中で。特に日本においては。
その相場感に合わせてると、どんどん価格競争みたいになってくるし、値下がりを余儀なくされてくるんですね。
そうなってくると利益なんて出ないわけです。
だから、そこに合わせるんじゃなくて、その価値を本当に認めてくれる一部のお客さんを見て値付けをしないといけないです。
じゃないと、本当に価値を認めてくれるお客さんに「安売りしてんじゃないかな?」とか思われるわけですよ。
「安売りしだしたな」と思われると、それこそ死活問題ですよ。
既存の顧客すら離れていきますから。そういうもんなんですよ。
なので、値付けってめちゃめちゃ大事な概念です。
ここで失敗するとビジネス全体がズッコケます。
かといって、高くすればいいわけでもないですよ。お客さんの目ってシビアですから。きちんとジャッジしますから。
「こんな内容でこんなに取るのか。すげー買って損したな。クソ」って思われたら、もう次から買ってくれないじゃないですか。
そうじゃなくて、「この内容だったらこの値段に納得だな。ここでしか手に入らない価値だな」って思ってもらって、その取引は完結です。
今日はプライシングの話をさせてもらいましたけど、まとめると売り手と買い手の間には値付けに対しては大きな温度差がある。
買い手に関しては、そこまで値付けに重大な問題は抱えていないわけですね。
「安く買えればいいな。生活がもっと楽になるな」って思うぐらいでね。
ただ売り手に関しては、めちゃくちゃ重要で死活問題です。
販売価格が1割2割変動しただけで、かなり利益に影響してくるので、それぐらいシビアにならなければならない問題だということです。
そして、値付けする際は市場の相場感に絶対合わせないってことです。
常識とか慣例とかに合わせて値付けをしない。
あくまで、その商品の価値に対して値付けをするってこと。
コストとか原価で値付けをしないってことね。
お客さんは、コストとか原価とか見てないですから。もちろん、場合によってはそう思うときもあるんですよ。
例えば、レストランに行って「ここ結構高いね。おいしいけどこれ原価いくら?」みたいな会話をすることもあるけど、そこまで深く考えて言ってるわけじゃないんですよね。
本当に美味しい食事であれば、そこに価値があると認めれば、喜んでお客さんはお金を払って帰っていただけるわけですよ。
そういうもんじゃないですか。
だから、原価とかコストとかで値付けをしないってことです。
さっき話した起業家仲間の人なんですけど、今回彼が販売した商品価格を適正にしていたとしたら、売上で言うと少なくとも1.5倍。もしかすると2倍ぐらい変わっていたかもしれない。
これ相当でしょ。
これが毎回続いたとして、トータルでいくらぐらいになってるかって考えたら、ビジネスやってる人だったら絶対に無視できないような現実だと思います。
ということで、何かの参考になればと思います。
ではまた。